神戸で、つかこうへい復活祭2023『新・幕末純情伝』を観てきた。櫻坂46の元キャプテンの菅井友香さんが主演の舞台で、欅坂の頃からファンだったことがきっかけで、同じ境遇の友人に誘われて行ってきた。
アイドル時代とはまた違ったゆっかーの圧巻の演技に感動したとともに、幕末の大政奉還の時代の世情がうまく描かれているストーリーにも考えさせられることが多かった。
そもそも大人になってから舞台に行ったことがなかったので、これが初舞台ということになる。開演前に舞台の幕の絵を見ていたら、小学校の社会科の授業の一環で観劇させてもらった記憶がぼんやりと蘇ってきたが、残念ながら内容は思い出せなかった。
どんな顔をして臨めばいいのか分からず若干緊張していたが、想像以上に楽しませてもらった。このような機会をくれたゆっかーと友人に感謝である。
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話は変わるが、去年の年末頃からOpenAIの汎用人工知能が世を騒がせている。ChatGPTやこれのベースになっている大規模言語モデルGPT-3を実際に試してみるとその威力は凄まじい。高度に専門的な事柄には応えられないにしても、標準的な話題であれば遜色のないレベルで人間と会話が成立している。生成される文章の正確性や問題の分割能力にはまだ課題がありそうだが、いずれなんとかなるだろう。
正直なところ (たぶん専門家ですら) 真の実力も原理もよく分かっていないのだろうけど、時代を変えうるインパクトのあるモデルが人類の目の前にやってきた。まさに黒船感がある。仕事そのものが奪われるほど進んだものではないが、仕事を構成する各工程に浸透してくる瞬間は今後増えていきそうだ。プログラムのコードもそれなりに書けるし改善点の指摘もできるらしいので、エンジニアの自分としてもこれをいかに使いこなしていくか考えていきたい。少なくとも、これまでのやり方に固執し続けるのは悪手になるだろう。
最近のAI事情について各所で雑談するなかで、ちょっと大袈裟だろうけど、幕末感があるなぁと思っていた。幕末の時代を過ごしたことはないので確信を持てなかったが、今回舞台を見て振り返ってみてもやはり、あながち間違っていないような気がした。
当面は生成AIの進化は止まらないだろうから、世の価値観が大きく変わって困惑したり、これまで極めてきたことが通用しなくなることへの恐れを感じる場面も出てくるかもしれない。新しい時代を迎えようとしているいまこそ、自分の中で最も大切にしたい軸を見つけて自信を持って挑んでいくべきなのだと思った。